"K-Def’s 10 Favorite Sample Flips" 探究HIP HOP

あなたはHip Hopにどの様な印象をお持ちですか。実はHip Hopは40年以上もの歴史を持つ文化形態なのです。当ブログでは主に90'sの楽曲(Classic)を中心に、Hip Hopの楽しさを配信して行こうと思います。

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"K-Def’s 10 Favorite Sample Flips"

本日はegotripland.comによるインタビュー記事を訳してみました(拙訳ですみません)。
この企画は、名だたるプロデューサー陣が「自分の好きなサンプル・フリップ」を語るというモノで、
評論家とはまた違ったプロの視点から、サンプリングについて解説した格好となっています。
非常に勉強になる記事ですので、是非ともご覧になって下さい。

取り敢えず今回は、最新記事の"K-Def’s 10 Favorite Sample Flips"です。 (元記事はこちら)



"K-Def’s 10 Favorite Sample Flips"

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人々はヒップホップにおいて、あまりに頻繁に”見過ごされた”という言葉を乱用する傾向にある。だがK-Defのケースにおいてはこれが完全に当てはまるのだ。

ニュージャージーはパサーイクの賜物 – 90年代初頭、スーパープロデューサーMarley MarlのHouse of Hitsスタジオで下宿人をし、彼の指導下から現れた男 – は膨大なヒット作と、Lords of the UndergroundやTragedy、World Renown、そしてGhostface Killah等の丹精を込めて作り上げられたカルト的人気作による堅調なディスコグラフィーを誇っている。そして – ライムパートナーのLarry-OとK-Defのグループの – Real Liveの代表曲である不気味なオーケストラ調のストリングスが響く”Real Live Shit”において、ひょっとしたら彼は90年代の容赦ないクライム・ライムの開拓者の一人であると主張するかも知れない。

注目すべき点は、彼のごく最近の作品が今までで最高の仕事の一つに数えられるであろうと云う事だ。K-Defのアーカイブスから救出されたLL Cool Jの素晴らしい未発表曲が、彼のビンテージ機材の傍らに居心地良さそうに横たわっていたのである。そしてRedefinition Recordsにより今月発表され、気品あふれる”Supa Heath”を収録した、強烈なサウンドのインストルメンタルが印象的な進行中のシリーズであるEP”Night Shift”において、彼は最高潮を迎えている。

それゆえ、現在のK-Defによる創造性のルネッサンスが、不相応に”見過ごされた”レーンに追い遣られるのを防ぐ手助けになればという思いで、我々は今こそ彼に”お気に入りのサンプル・フリップ・リスト”を尋ねるまたとない機会だと判断したのである。


さあ、K-Defの好きなフリップを聴きながら、彼のコメントに目を通してみてくれ。




1. Biz Markie – “Nobody Beats the Biz” (Prism, 1987)

Producer: Marley Marl



Sample Sources: Steve Miller Band – “Fly Like an Eagle” (Capitol, 1976)




Lafayette Afro Rock Band – “Hihache” (Music Disc, 1973)





K-Def: “Nobody Beats the Biz”において、Marleyは自分のすべき事をやったな。言えるのはそれだけさ。初めて”Fly Like An Eagle”を聴いた時、俺は仲間とSteve Miller Bandを探す為に5つぐらいのレコード屋に駆け込んだ。そして漸くレコードを手に入れた後、俺達はそこに何か別のドラム(“Hihache”)が加わっていると分かったんだ。だってその当時はそこまで頭が回らなかったからな。ある時点では別々のSteve Miller Band “Fly Like an Eagle”のコピーを5枚も持っていたのに、そのどれにも件のブレイクが入っていなくて頭に来たなぁ。それで何か他のレコードの要素が関わっていると気づいたんだよな。それから数年後にその”Hihache”のドラムビートを見つけたんだ。その時は”うわあああああ”って感じだったよ。ただその時はあのループとメロディに完璧に合うドラムだなと感じただけだったんだ。この事が”筋道が通る様にレコードを組み合わせてみよう”というモチベーションに成ったんだよな。たぶんこの曲が初めて耳にした意味を成しているレコードだと思う。だって(レコードに使用されている)ドラムは全く同じパターンで動いているんだ。やかましくも一方的でもない。それでいて本当にグルーヴィーな感覚を与えているよ。




2. Public Enemy – “Public Enemy No. 1″ (Def Jam, 1987)

Producer: The Bomb Squad




Sample Source: Fred Wesley & the JB’s – “Blow Your Head” (People, 1974)





K-Def: ジェームス・ブラウンの曲がいいのは分かっていたよ。オリジナルレコードの”Blow Your Head”はむちゃくちゃ速くて、曲全体にボンゴが鳴り響いていたんだ。そして俺が最初に”Public Enemy No. 1″を聴いた時は、Chuck Dのライミングのない12インチのインストだった。そして思ったよ。この音は(俺が覚えているBlow Your Headとは)全然似ていないぞと。この時は(Melvin Blissのクラシック・ブレイクの) “Substitution,”をチョップし、奴ら自身のパターンに作り替えた様に聞こえたんだ。当時じゃその技術は驚異的なプロダクションに映ったんだぜ。あの時代、あのレコードを(再現する事が)出来た奴がそれほどいたとは思えない。あれ(奴らがあのサンプルでした事)はただただ信じられないよ。ドラムのスイング感、(シンセの)ノイズの配置加減とかさ。俺は既にループの処理は始めていたから分かっていたんだ。その時点でサンプルしたモノはたくさん4トラックに収め、二重録音し、引き延ばしていたよ。でも(つなぎ目無く)何処にサンプルが置かれているのか分からない曲を聴く度に、ただただ素晴らしい曲構成だなと思ったんだよな。そんなに難しい事じゃない。でもとても有効的だったな。




3. A Tribe Called Quest – “Bonita Applebum” (Jive, 1990)


Producer: A Tribe Called Quest



Sample Source: RAMP – “Daylight” (ABC, 1977)





K-Def: (“Bonita Applebum”にサンプルされている)”Little Feat”のドラムを聴いた時は、俺は”あぁ、良いんじゃないの”って具合だったな。でもRAMPのサンプルにはただただ夢中にさせられたよ。だってこれはRoy Ayersみたいなんだけど違うんだ。正直に言おう、このレコードを見つけるまでに”Bonita Applebum”がリリースされてから7年もの歳月が掛かったよ。あれは本当にレアだったな。RAMPなんてクソなグループの名前すら知らなかった。Roy Ayersが他のグループのプロデュースをしているなんて知らなかったんだよ。

あのアルバム(People's Instinctive Travels & The Paths of Rhythm)は、人々が初めて”エキセントリック且つスーパーレアでとても馬鹿げたトラック”を聴いたアルバムだっただろう。De Laが、Jungle Brothersが面白おかしく登場していたから、とにかく狂っていた。これがリリースされた時点では、奴らがアルバムでサンプルしていた様なのは他にはなかったな。奇妙なブツを使う事さ。あの”Luck of Lucien”を使う事なんてな。あのブレイクは本当にレアだ。奴らは本当にレアなレコードを持っていたよ。この事は結局、後の『Low End Theory』や『Midngiht Marauders』で披露される事は無かったけど。でもなぁ、これはMarleyやJuice Crew、EPMD、そして他の誰もがやっていた手法を変えたんだぜ。かつてMarleyが何かをループし、T-R808(リズムマシン)に組み込んで示した様に。それか、”The Bridge”みたいなビートを産み、何かを刻み込んだ様にさ。その後に、何処からともなく何でもかんでもループする様な奴らが現れたんだよな。おまけに全てのループは調和し、全てが完全にコラージュされているんだよ。これはまるで、Tribeと奴らの作品全てにまつわるミステリーみたいなもんだな。




4. De La Soul – “Bitties In the BK Lounge” (Tommy Boy, 1991)

Producer: Prince Paul



Sample Source: Lou Donaldson – “It’s Your Thing” (Blue Note, 1969)





K-Def: “Bitties”がリリースされた当時、誰もDe La SoulがLou Donaldsonのレコードを使うなんて思わなかっただろう。 – どうせ奴らが所有している奇妙なモノの中から使うだろうとな。奴らのビートの背後にPrince Paulがいるってのは分かってるさ。でもこれは予期していなかったよ。アイツらは一風変わっていて、アフリカのシンボルを身に着けていた。これは少しもハードなモンじゃない。奴らが曲中で女達とライムし、あの(ホーンの)サウンドのイントロを耳にした時には – 「このクソはなんだ?」って感じだったな。それに奴らはシンプルで、ロウで、ハードであり続けた。奴らがサンプルを使う時には、それを一つのストーリーに仕立て上げるんだよ。俺はそのレコードを探し回らなきゃならなかった。何をサンプルしているか奴らがアルバムにクレジットした時には、大掛かりな探索が始まったよ。どれだけの連中があのブレイクを使ったかごちゃごちゃ言うつもりはない。俺の手がけたTragedy、Brand Nubianを含め、他の何億人の奴らだってな。あのサンプルは正にオールタイムフェイバリットさ。そして奴らが最初に使ったんだ。




5. Nas – “Represent” (Columbia, 1994)

Producer: DJ Premier



Sample Source: Lee Erwin – “Thief of Baghdad” (Angel, 1974)





K-Def: ワゥ、「神話的」、「神秘的」、「幻覚に浸らせる」、「その幻覚作用を超えてNasのライムを恍惚と聴かせる」タイプのビートだな。何をサンプルしたのかは分からなかったが、プレミアが構築したこの幻覚的な手法に惹き込まれちまったよ。Preemoはあのドラムで知られる様になったんだよな。奴がこのドラムを使う場合、大抵何を加えようとも素晴らしいトラックになる。俺はリリースの一年前にはこのアルバム(Illmatic)を手にしていたんだけど、いつ聴いても”The World is Yours”とこのトラックは突出していたな。俺はただ、Preemoが構築したその手法に強い興味を持ったんだ。これがチョップされたモノなのかループされたモノなのか、何なのかさえも分からなかった。正にクレイジーだよ。




6. World Renown – “How Nice I Am” (Warner Bros., 1995)

Producer: K-Def



Sample Source: Chick Corea – “Tones For Joan’s Bones” (Vortex, 1966)





K-Def: これは最高にイルなピアノ・ループの一つだと思う。他に同じ感覚を抱かせる曲は”The world Is Yours”(のピアノ)をおいて他にはないだろうな。俺はPeteに言ったんだ。「よおPete、あの曲がこの曲を作らせたんだぜ」と。奴はまるで、「何?このサンプルは何だ?」って感じだったな。奴は俺の曲を大いにビッグアップしてくれたし、俺も奴の曲を大いにビッグアップしたんだ。”The world Is Yours”が”How Nice I Am”を作らせた。ただそのピアノ・ループのお陰でさ。このトラックは(James Brownの)”Get Up, Get Into It, Get Involved”のドラムをチョップしChick Coreaのピアノを乗せただけ。その2つの要素を集め、(Tribeの声ネタである)”Here’s a funky introduction about how nice I am”を加えた。”How Nice I Am”のピアノは、(あの時代では)最もイルなグルーヴの一つだった思うよ。90年代には誰もがフィルタリング処理をし、安っぽいベースと冴えない音材を使っていた。でもこれは本当に鮮やかなビートらしいビートだよ。

結局の所、”How Nice I Am”のサンプルは隠さなきゃならなかったんだ。DJやプロデューサー達は会う度に「このサンプルは何だ?」と訊いてきたんだぜ。もうこれで訴えられる事もないから、ようやく打ち明けられるよ(笑)




7. Snoop Dogg – “Gin & Juice” (Death Row, 1993)

Producer: Dr. Dre



Sample Source: George McCrae – “I Get Lifted” (T.K., 1974)





K-Def: 個人的お気に入りの一つ。これは俺の人生を変えたビートだ。MPCばかりに注目していた俺に、「どうやったらこんな曲が作れるんだ?」と考えさせてくれた。George McCrae ”I Get Lifted”のフレーズが耳に入った時には、本当に良いサンプルに聞こえるだろう。でもその周りの全ての音を耳を澄まして聴いた場合、本当にクソみたいなギターのサウンドだと気づき始める。このサンプルは奴のトラックをリードしちゃいなかったのさ。この時に初めて(今までとは異なるアプローチの全容を)理解し始めたんだよ。”Gin & Juice”は間違いなく今まで聴いた中で最も完璧に調合されたレコードの一つだな。この曲は「どうやって音楽を作るのか」という点で俺の人生を変えただけではなく、「この曲がリリースされてから10年は音楽が進歩したであろう」という点においても俺の人生を変えたと言いたい。このレコードは俺を立ち止まらせ、自分自身に「もしMPCに留まっていたら、この人生を無駄に過ごす事になる」と言い聞かせてくれたんだ。何故なら結局の所、俺の作っていた音ではそれを作り出す事が出来なかったから。この男(Dr. Dre)がこんなモノを作っていれば、他の奴らもよりクリーンなサウンドのレコードを産み出そうと躍起になるって訳さ。つまりはそんな所だよ。Puffyが現れ、それからTimberland、Rodney Jerkins、そしてNeptunesが現れたって訳だ。全ては - 例えそれがサンプルをベースにしていても - 水晶の様に澄み切っていたぜ。俺はあの(古い)領域に留まっていたくないのさ。仲の良い大好きなプロデューサーはたくさんいるよ。勿論ヒット作も産んでる。そいつらは音楽をしてさえいないんだ。自分のスタイルを変える事を拒否したからな。奴らは転換を拒否し、時代の流れや技術革新と共に歩む事を拒否した。今ではそれがどれだけ良くない事か分かるよ。そしてこのレコードこそ、俺に「ゲームをステップアップさせる時が来たぜ」と呟かせる、そんなレコードの一つなんだ。




8. The Notorious B.I.G. – “Who Shot Ya” (Bad Boy, 1995)

Producer: Nashiem Myrick




Sample Source: David Porter – “(I’m Afraid) The Masquerade Is Over” (Enterprise, 1971)





K-Def: これがリリースされる前に、俺は前もってコピーを手に入れていた。何故かは分からないが、Biggieがあのトラックでライムしているのを聴いた時、俺が最初に思ったのは、「まだ流行っていない全てのStaxのレコードを探しに行かなきゃならない」って事だった。奇妙な事に、初めてこのブレイクを聴いた途端、そう思ったんだ。見つけなきゃと。半年ほど後にマンハッタンのBleeker Bob’sでそのレコードを見つけて、100ドル支払ったよ。家に帰ってブレイクを聴いた。その後にBiggieを聴いたんだ。”Who Shot Ya”が俺に”Real Live Shit”を作らせた。あのサンプルはとてもかっこよくて、ビギーのライムはマジでドープだった。そしてそれもStaxだったのさ。それに俺はStaxの、David Porter と Isaac Hayesのファンだった。レコードを掘るのは徹底的にStaxだと思ってた。俺はあの - Nas “On The Real”で使用された - Soul Childrenのブレイクを持っていた。俺はそれが本当に良い最後のStaxのブレイクだと思ってた。それからこの男が”Who Shot Ya”と共にやって来たんだよ。あの時の俺は「クソ、まだまだ掘りが足らないぜ」って感じだったな。




9. Real Live – “The Gimmicks” (Big Beat, 1996)

Producer: K-Def



Sample Source: Diana Ross – “Brown Baby” (Motown, 1973)






K-Def: 俺がプログラミングしたドラムは一つだけ。だから実際にはそのドラムがサンプルのベースとドラムに後から続いているだけなんだ。俺は正確にドラムをMPCに組み合わせるやり方が分かっていたから、これがフィルター処理されたベースラインにパンチを与えてくれた。だから誰かがこれにライムを乗せた時には、一連の凡庸なトラックとはまるっきり別物になるんだぜ。そして俺は幸運にも、誰も使っていないDiana Rossのサンプルを見つけたんだ(笑)。このループはただただクレイジー。メロディアスで夢現つに浸らせる。これは正真正銘、90年代の(象徴的な)ヒップホップのトラックだよ。- あらゆる良曲が、重たいドラムに、場合によってはループとスクラッチを乗せ、フィルターの掛かった良いベースラインを携えて発表された時代さ。 - そして巧みなライムを聴かせてな。必要なのはそれだけだった。今は他の要素が加わるんだろうが、その当時はそういうもんだったのさ。




10. M.O.P. – “Ante Up” (Loud, 2000)

Producer: D.R. Period



Sample Source: Sam & Dave – “Soul Sister, Brown Sugar” (Atlantic, 1969)






K-Def: これはアンセム的レコードだな。チョップの仕方、その内に秘められたエネルギー、ドラムの組み合わせ方等は、ただただダーティでグライミーなPreemoのレコードを彷彿させる。イントロまでは何が起こるか分からない。そしてその後、M.O.P.の2人が騒々しく曲中に登場する。奴らは叫びながら現れるんだ!最後に俺達がこの手のレコードを耳にしたのはOnyx かLeaders of the New Schoolだと思うな(笑)。俺達は彼らの様なアーティストを欲しているんだよ。この手の情熱は最近のヒップホップからは失われちまった。つまり、俺達は情熱を持ってはいるんだけど、かつての姿とは違うって事さ。

これは一番のパーティー・レコードじゃないか。もし誰かがこの曲をパーティーで掛け、十分にパーティーをロックしていない様なら、さっさとニガ共を踊らせるか何かしろ。それでもパーティーが盛り上がらない様なら ー 残念なオーディエンスだったって事さ。この曲は明らかに人々を奮い立たせるレコードの一つだよ。(D.R. Periodは)半端ない、半端無い、マジで半端ないぜ。



References:

http://www.egotripland.com/k-def-10-favorite-sample-flips/
[ 2011/12/30 23:48 ] 雑筆 [Miscellaneous Notes] | TB(0) | CM(2)
K-Def
K-Def特集ありがとうございます。K-Defプロデュース曲いいですね!
特に、Lords of..やReallive、Da youngsta'sの曲等には独特の共通したレイドバック感?があり、まさしくK-Def印と言えますね!
[ 2012/01/01 01:23 ] [ 編集 ]
コメントありがとうございます。

私もK-Defは結構贔屓のアーティストで、特にTragedyの2ndアルバムでやられましたね。
先日発表された新譜も中々素晴らしいので、未聴でしたら是非。

後、この記事はあくまで英文の拙訳でしかないので、
お手数をおかけしますが、出来れば本家のリンクもクリックして頂ければと思います。
[ 2012/01/02 00:05 ] [ 編集 ]
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